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HyogoKurumi.Scribble

私はこの社会が省略した事柄を言語化している人です。

制作日誌 No.6:初収録

【プロジェクト制作日誌】

 二月四日。いよいよ映像インタビューが動き始める。記念すべき初収録の日。ついにここまで来たか……と込み上げるものもあったのだが、そんな感情に浸る余裕はなかった。朝から首の付け根がいたくて自由に身動きが取れない。寝違えではなく、パソコン作業をしすぎて椎間板を痛めてしまうとこうなる。年に一回か二回くらいそんな日があって、よりによって今日かよと内心イラつきながら朝の支度をしていたら、出演協力承諾書やらの書類関係の印刷し忘れてたいたことに気づく。準備万端だったはずなのに、朝からドタバタした様子のまま車を走らせた。ホッと気が緩んだのは外環の美女木JCTの近くの側道を走ってる時だった。上り坂になってるところがあって、一番上まで来た時に富士山が見えたのだ。
 二年ほど前に、原付カブで埼玉県から三重県までカブ旅をした時の事を思い出した。あの時も帰り道で富士をみた。とても大きくて圧倒された。準備不足をやらかした事でごちゃごちゃもやもやしていた頭の中が、スゥっとクリアになった。

 サワムラ氏が経営するリラクゼーション屋についた。車でだいたい三十分ほどである。店の近くに車を停めて、収録機材を店内に運び入れた。
 本当は先月の一月に収録をする予定を立てていたのだが、その当日に彼の店の臨時営業が決まり、その日は打ち合わせだけとなってしまった。私も彼もこれを本業としているわけではない。最優先は日常の維持である。わかっている。でもこの時の気持ちは本当に、「やっと本番に進める!」という気持ちで一杯だった。堀内さんとの予定だって何度も変更になったし、その上にサワムラ氏との収録日まで変更になってしまったのだから、本当にこんな調子で完成まで行けるのか?と不安がピークになりかけていたのだ。

 椅子やカメラの位置を決めてから、十分ほど適当に雑談をして録画した動画をチェック。映像、音、問題無し。映り具合も二人でチェック。そうして本番を開始した。準備開始から四十分くらい使っただろうか。ここまで大体想定通りに進んできたが、最初の自分の挨拶でつまづいた。無意識に緊張しているせいか、うまく言葉がでてこなかった。何度かNGを出したが、それでも『空のとびかた』プロジェクトじゃなくて「空とび」と略して言ってしまった事に気がつけなかった。インタビューだから台本はないわけだが、定型挨拶の言葉だけは考えてくるんだったと後悔した。

 インタビューの話題は『衣・食・住・勉・運・遊』のプレートをテーマにする。こうした方が視聴者にわかりやすいと思った。動画内では『衣・住・食……』の順になっているが、それは私が言葉を勘違いしていたからである。
 そのテーマと小道具については打ち合わせの際に伝えてあり、予め話す内容を少しだけ考えておいてもらった。あとはその場の会話のノリで、という感じ。だから私も彼が何を話すかを具体的に知っているわけではなく、動画内のリアクションはほぼ素である。
 収録が始まるまでは準備の事や家族からの電話だのでドタバタしたが、始まってみるとあっという間に終わってしまったという感じ。収録だけで四時間ほど喋りっぱなしであった。


 三日後の二月七日、ひとまず映画予告編第一弾の動画を作成した。
 収録は前半が『衣・食・住・勉・運・遊』の『フリートーク』で、それが動画サイト公開用の映像。後半に収録した内容がメインの『インタビュー』で、そっちが映画用の映像という扱いだ。予告編は映画用の『インタビュー』映像で構成されている。

 予告編はiMovieというアプリで制作した。小難しい事はできないが動画の分割や繋ぎ合わせがとてもやりやすく、かなり重宝している。この動画ではアプリ内の予告編作成機能を使った。素材を選択するだけで本格的なムービーが作成できる。

 映像の内容はこれで十分なのだが、公開後に広告収入設定できないことが発覚。BGMやテンプレ素材部分がひっかかるのだろう。映画出演者には出演協力報酬を出す予定なので、第二弾からは普通に自作することにした。


 それから二日後の九日に、とんでもないことが発覚した。どうやら収録の為に購入したピンマイク『ナカバヤシ iPhone(iPad、iPod Touch)対応高性能エレクトレットコンデンサーマイク IPMC-01AL』が、iPhone6sでは無反応であることがわかったのだ。
 収録の際、マイクに付属していた延長ケーブルが思いのほか短くて、十分な位置に設置できなかった。だから後に百円均一のイヤホン用の延長ケーブルを買ったのだが、差すと何も録音されなくなってしまった。そこで収録時は録音用に使っているiPhone5sも使って、イヤホン用ケーブルを差した場合と差していない場合などで、いろいろ比較している過程で、そもそもイヤホン用のケーブルはマイクに使えない事がわかり、そしてiPhone6sではマイクが反応していないことがわかったというわけだ。
 もちろん収録前にも録音テストはしていたが、iPhone6sに差しても無反応というだけで、スマホの内臓マイクは機能していた事から、ピンマイクが録音してくれていると思い込んでしまった。収録の際も音が小さかったけど、それは店内がやや広かったから、音が空間に吸われているせいだと思ってしまった!

 そんなこんなで十四日に公開した一発目のインタビュー動画は、とても音が小さいものだった。それでも音量設定を最大にしたものだったから、これ以上は無理だと諦めていたのだけど、一度レンダリングして完成した動画を、改めて素材として使用すれば、音量をもっと上げられることに気が付き、二月二十九日に音量修正版を公開することができた。
 その間、堀内さんとの収録をしているが、それはまた次回に書くとしよう。


hyogokurumi.hatenablog.com

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