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人は、言葉からは逃げられない。

2013年原付カブの旅 あとがき(2017版)

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前 2013年原付カブの旅 最終話「帰り道 後半戦」 - HyogoKurumi.Scribble


 この作品をネット上に掲載するのは二度目である。一度目はこの原付カブをやった頃に利用していた『小説家になろう』という小説投稿サイトに掲載した。旅中に日記を書く時間がとれなかったので、帰ってすぐ記憶が新鮮な内にと一気に書き上げた記憶があるのだが、一度目の掲載時に書いたあとがきを読むと、「毎日少しずつ執筆を進めた」と書いてあった。記憶というものはやはり曖昧だ、と思いつつ、二度目のあとがきを書いている。

 私はずっと、成長の実感を求めていた。中学生の時に自分の非定型特徴に気が付いて、それからずっと続けてきた「普通の人」を目指す訓練は実を結んだのだろうか。2008年の放浪旅では「旅の終わり」という区切りを得ないまま、私は日常の荒波に身を投じ、そして飲み込まれていった。
 およそ5年間、「まだ旅の途中」「まだ旅は終わっていない」という気持ちを抱えたまま生きていた。

 妻のいる家に帰ってきた時、「やっとゴールした」という気持ちが大きく膨らんだ。それはとても新鮮な感覚で、私の求めていたゴールだった。タイヤのパンクに猛暑、雨と、旅中はとにかくしんどくて、「早く帰りたい」という気持ちでいっぱいだったけど、実行しなければ得られなかった境地だ。

 あれから3年半。妻との生活は変わらぬまま、仕事の自営は本業から副業となり、自主制作映画の活動をし、警備員のアルバイトをして、発達仲間に誘われてNPOの理事となり・・・と、今の私はおよそ自分のイメージする「普通の人」とはかけ離れた人物になってしまった。

 この充実感と異物感が入り混じった日々の中で、私は未だ生き方を模索している。それが今の私の日常であり、私なのだ。