HyogoKurumi.Scribble

私はこの社会が省略した事柄を言語化している人です。

本田氏のツイートが許されない理由「パワハラだから」

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 タイムラインが本田っ本田っと妙に騒がしかったので、ちょっと気にして調べてみたら、どうやらこのツイートが火元らしい。

 あーぁこの人やっちゃった、と思いながらリプライ欄をみてみると、案の定大荒れである。日本各地の毒親持ちや生き辛い界隈の人たちから、集中砲火を受けている状態だ。

 この人は有名なサッカー選手だったと思うが、さて、彼のツイートの何がこの炎上を招いたのか、私なりに整理してみよう。

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感謝の強要

 本田氏のツイートは4つの主張で構成されている。このツイートに眉をひそめた人の気持ちになって解釈をつけよう。 

 まずこれ。

他人のせいにするな!政治のせいにするな!!

 これは引用RTした自殺の記事に対応した一文とみるのが自然だろう。ただ、記事の内容は死因と自殺のデータを淡々と比較しただけの内容であり、自殺志願者のエピソードなどが書かれているわけではない。(記事 若い世代の死因、自殺最多=15~39歳「深刻」―政府白書 (時事通信) - Yahoo!ニュース

 つまり、「自殺」というワードのみに対する一文だと読み取れる。よって「自殺=他人や政治のせいにしている」という関連性が、この最初の一文の時点で本田氏自身の認知として成立してしまうのだ。恐らくRTしただけで記事の内容は読んでいないと思われる。

 

 次はこれ。

生きてることに感謝し、両親に感謝しないといけない。

 実の両親からの虐待に耐えかねて自殺した人もいるわけで、そういう社会の現状を知っていれば出てこないはずの言葉がここに書かれている。一番の火元はこの箇所だと私は考える。

 みんなのヒーローであるはずの国民的スポーツ選手が、このような社会の現実知らずな発言をしたことに、ショックを受けたという人も多いだろう。

 複雑な事情を抱えた末にダンボールハウスに住んでいるホームレスに「家に帰れ!」とか、いじめられて学校に行きたくない子供に「甘えるな!学校に行け!」とか、レイプされた女性に「女は弱いから男を頼れ!」とか、そんな非人道的な言葉を言ったも同然なのである。

 

 その後がこう。 

今やってることが嫌ならやめればいいから。

  「今やってること」という一文が、この文章の流れにより「今の自分の境遇」に変換された状態で認識されることがポイントである。自殺してしまうほど悩み苦しむことの話に、なぜ自分の意思でやめられるようなことが出てくるのか、ここは「言ってることがおかしい、お前想像で言ってるだろ」というツッコミの的になる箇所である。

 

 最後。

成功に囚われるな!成長に囚われろ!!

  最後は「定型生活者あるあるのポエム」として処理されただろう。とりあえずなんか頑張って努力して生きていく感じに話をまとめておくという感じで、弱者を盾にしてポエムを吐く典型的な痛い人がよく言うことである。

つまり、パワハラ

 通常、このようなポエムはスルーされるものだが、有名人であるが故に注目されてしまったことに加え、自殺の記事を引用していることから、発言の方角(矛先)が明確になってしまった。例えるなら"本土"に直撃したのである。

 本田氏は社会的に地位のある人だから、リアルでは本田氏と関わりがなくとも、有名人である彼の言葉の影響を受けて「お~そうだそうだ。甘えてる奴にもっと言ってやれ」と調子づく輩があちこちでタケノコのように発生していることが想定される。

 そういう無知な人たちから嫌な思いを受けるのは本田氏ではなく、今まさに生き辛い状況にいる人たちである。

 つまり本田氏は遠隔的に、実の両親から虐待などの苦痛を受けた者に対して、その両親に対して感謝を強要してしまったのである。だからパワハラ」が成立するのであり、本田氏に対し、責任とってクズの駆除しろと言っているのである。 

「囚われるな」に注目したい

  本田氏がどこまで自分の考えを言語化できる人なのか、それはわからないが、「囚われるな~囚われろ」というワードを使用しているあたりから、この発言はもしかしたら、「周囲の環境や悪にとらわれるな」というニュアンスで構成された言葉だったのではないかと私は考えている。

 この解釈でツイートの文章を書き直すとこのようになる。 

1.自分の行動は自分の意思で決めている。それを認めよう。

(他人のせいにするな!政治のせいにするな!!)

2.自分の命は自分のもの。全ての命は誰かに生み出されたもの。

(生きてることに感謝し、両親に感謝しないといけない)

3.人はその気になれば、どこへでも行ける。挑戦することも自由なのだ。

(今やってることが嫌ならやめればいいから。)

4.周囲の恵まれた環境を羨むのではなく、自分の未来を追いかけよう。

(成功に囚われるな!成長に囚われろ!!) 

 3行目の感謝の行は自分でもちと強引な気はするが、なくはない、と思う。恐らくこういうことを言いたくて、自分の知ってることばで文章を作ったらああなったと、そう受け止めることは難しいだろうか。

 

 インターネットは現実のどこにもなければ、どこにでもなる。ある時は自分の部屋であり、ある時は公共の場所であり、ある時はエロビデオコーナーであり、ある時は精神病棟の一室となるのだ。

 リプライに返信などをしていないところをみると、恐らく書き捨てタイプだろうか。本田氏の真意は不明だが、こういう反応が来ることをわかっていた上でのツイートだったと思いたい。 

追記

 6月4日、本田圭佑オフィシャルWEBサイトに反省文が掲載されました。
本田圭佑メッセージ「共有したい想い」

 メッセージとして伝えたかったのは「死なないでほしい」、「生きていればいつか良いことがある」、「良しとする基準は自分が作ればいい」、「出来ることを見つけて少しずつ進んでほしい」ということなんです。