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私はこの社会が省略した事柄を言語化している人です。

新社会人に送る自力で発達障害特徴をなんとかする話「ケアレスミスとコミュ障特徴の克服法」

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 ここ最近、リクルートスーツを着た若者をよく見るなぁと思っていたら、もう就活シーズンなんですね。

 こういう時期、他の人は当時の自分を振り返って懐かしい気持ちに浸ったりするんでしょうか。自分はもう35歳手前ですが、高校中退後は家業就職と、「就活」というものを体験せず社会に出た私には「大変そうだなぁ」という気持ちしかありません。

1.対処フローは未だ確立されていない

 これからの日常の中で、自分または他者に対して、「発達障害かな?」と思える場面にいつかは当たると思います。発達障害相当の特徴を持ちながらも、普通の人として生きている人がいるわけです。その中でもその特徴について「自覚をしている人」と「自覚ができていない人」と分かれています。

 もともとこの障害には明確な線引きがありませんし、特徴の受け止め方は個々に委ねられていることもあってか、発達障害が連想できる解釈の幅も広がっているのが現状です。今まではなんともなかったのに、入社後の会社環境の中で初めて「発達障害では?」と指をさされる状況に立たされる人も、少なからずいることでしょう。

 それでもまぁ困ったことにならなければいいのですが、仕事や人間関係でトラブルが起きてしまうようだと、そのままというわけにもいかなくなります。

 で、会社の先輩や上司に相談して、支援機関が介入したりして、業務内容の調整などの話し合いの末に、円満解決!てな流れになればいいんですけどね。現実はなかなかそうならないのでは、と思います(^_^;)

 発達障害特徴が絡むトラブルは一個人の力では到底解決は難しいものばかりですが、会社側が難易度の高い問題として認識してくれないかもしれません。注意したりちゃんと教えればなんとかなると思っているとか、支援機関に相談するという発想を持ってくれないとかで、大体はその問題を抱えたまま日々を過ごすことになるでしょう。

 そして日に日に疲弊していく当事者とその周囲。事が悪い方向ばかりに進めば、業務の案件が失敗に終わったり、部署が丸ごと潰れたり、最悪、会社が大損害を負ったりと、状況はどこまでも悪化していきます。

 だから早急に手を打つことが求められるのですが、「障害」という問題の性質上、そもそも周囲に相談しにくいわけです。

・自分のことを発達障害ではないかと思えたが、会社側に障害に関する知識がなさそうで、相談することが得策だと思えない

・一緒に仕事をすることになった同期が発達障害っぽい人で、業務の進行や人間関係上の問題が起きているが、「障害者」という意識で他者を見ることに抵抗がある為、相談しにくい、指摘もしにくい

・万一、障害特徴を理由に解雇されたら困るので、相談できない

  上記は相談できない理由の一例です。ぶっちゃけ、できれば関わりたくないですし、誰も巻き込みたくない問題だと思うのが自然です。

 そこで今回の記事では、新社会人向けに「自力で発達障害特徴をなんとかする話」を送ります。「自力でなんとかすることにした人」または「そうするしか道がない人」向けの記事です。

 会社に期待できない、支援機関のバックアップも頼れない、周囲に協力者もいない、となると、その問題が起きている現場から離れる(異動や退職)をするか、特徴を克服するしかありません。

 本記事では発達障害特徴としてよく話題に挙がる「ケアレスミス」と「コミュ障」、この2つの特徴の「克服法」をお伝えします。

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2.ケアレスミス特徴はこう治せ

 ケアレスミスは、学生中には発覚しにくい特徴です。学生中にアルバイトなどをしていれば別ですが、学校や家庭の中では、ケアレスミス特徴のせいで起きたことを、問題として認識する機会がなかなかありません。仕事では「効率」や「損害」などと向き合うことになるので、気が付きやすくなるから入社後に発覚という悲惨なことが起こるわけです。

 この特徴は「どれだけ注意して意識しても細かいミスがなくならない」というものです。書き間違いをした、場所を間違えた、見間違えた、チェックをしなかった、チェックしたのに気づけなかった、指示されていたことをやり忘れた、約束を忘れていた、などなど、全ての箇所でミスをします

 病院で相談すると治療薬の提案を受けることもありますが、精神疾患発達障害のことで処方される治療薬というものは、副作用のことや、覚せい剤との線引きなどいろいろ問題があるので、できれば頼りたくないと思うところだと思います。

 私の提唱するケアレスミス特徴の考え方は、下記の通りです。

・ミスをして当然の感覚と、ミスをしにくい感覚がある。

・ミスをして当然の感覚のままでは、どれだけ気を付けてもミスはなくならない

ミスをして当然の感覚のままでは、ミスをしないよう意識すればするほど悪化する

ミスをして当然の感覚のままでは、ミスをする感覚をより強固なものにしてしまう

ミスをして当然の感覚の性質を調整して、ミスをしない感覚に変化させることが求められる

 ということです。このイメージに納得していただけたなら、下記の記事で提案した感覚の調整法も気に入っていただけるかと思います。

 以下は、調整法の部分だけ抜き取ってお話します。

3.ケアレスミス感覚の調整法

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※上記の図のアルファベットや記号はランダムで選んだ配列で、暗号等ではありません。

 上記図の文字や記号を、下記AとBの方法で紙に書き写してください。 最上段から最下段まで、左から右に向かって書き写してください。

A:なるべく画像を見ないで書き写す。つまり一度みて、たくさん覚えて、一気に書き写す。書ける範囲まで書けたら、また一度だけみて、たくさん覚えて、一気に書き写す、という流れです。書き間違えた場合はそこからやり直す。

B:1文字ずつ書き写す。1文字見る→1文字書き写す→1文字見る→1文字書き写す……という流れ。面倒だけど1文字ずつ書き写す。

 終わったら次へ進んで下さい。

 やってみて如何でしたか? なんとなくでも察しがついたかと思うんですが、

 Aの、なるべく見ないで一気に書き写すやり方が、ケアレスミスを繰り返してしまう感覚です。
 Bの、1文字ずつ書き写すやり方が、ケアレスミスを起こしにくい感覚です。 

 やることは単純明快です。Bタイプの感覚で日常動作を繰り返して、自分の意識に定着させるのです。
 動作的には「コマ送りで動く」ことです。動く→止まる→動く→止まる→動く……と、ミリ単位で動いて下さい。スローモーションではなくストップモーションのイメージです。一時停止を連続させる感じです。
 家の外では同じようにするわけにはいかないと思いますので、普通の速度で動きながら、頭の中だけでBタイプの感覚を意識し続けてください。
 目指すところは「意識すればBタイプの感覚ができる」ではなく、「意識しなくても平常感覚がBタイプになっていること」です。 

 この調整法を三行でまとめると、

記号を書き写す際の感覚を2種に分けて認識する(ミスをしやすい方、しにくい方)

・「ミスをしにくい方」の感覚で日常を過ごす

・その感覚を癖として定着させ、自分の通常感覚にする

 という方法です。

 相性がよければやり始めてすぐ、一週間か二週間程度で効果を体感できるかと思います。「おっと、以前までの自分ならこのままやっちゃった~」という感じです。

 家で普段通りに過ごしながら持続可能なのでオススメです。お薬も飲む必要ありません。

 toggeterで記事への反応を集めたページがありますので、こちらもぜひお読みくださいね。多くの人が納得と共感の声を発信してくださいました。

4.コミュ障特徴はこう治せ

 コミュ障特徴はどちらかといえば学生中にも自覚しやすい特徴と言えます。その特徴故に、嫌われたりいじめられたりするからです。そのままコミュ障特徴を抱えたまま生きている人がほとんどです。

 コミュ障特徴を抱えたまま社会に出ると、意思疎通がうまくいかないことで業務の進行にまで影響を及ぼします。コミュニケーション上のトラブルに発展すれば、業務上の効率や損害にも結びついてきます。

 学生の内は人間関係の悩みで、それだけでも地獄なのに、社会に出ると自活力が求められますから、生活維持も関わってくる深刻な問題になるのです。

 この特徴は一言で「空気が読めない」と言われることがありますが、もう少し具体的に言い換えると「その場の状況や会話の流れに対応した適切な言葉がわからない」というものです。

 余計なことを言う、不快になる言葉を言う、仕事の指示が理解できない時がある、なにが理解できていないのか言葉で上手く言えない、周りの状況についていけない、勘違いをした、聞き違いをした、などなど、言葉が関わる場面でいつも自分だけがズレている、つまり、いつもズレているのがこの特徴です。

 私の提唱するコミュ障特徴の考え方は、下記の通りです。

・思い付きがすぐ言葉がでてしまい、相手を不愉快にさせたり怒らせたりしてしまう

・言葉は理解できるのに、主旨や目的など話の意図が理解できない

・人と話すと、「自分の場合の話」ばかりになってしまう

・人の話をよく勘違いする、聞き間違えや記憶違いもよくある

・喜怒哀楽を感じる場面が周囲の人と違いすぎる

 ということです。言い出せばきりがないのでこれくらいで。

 このイメージに納得していただけたなら、下記の記事で提案した感覚の調整法も気に入っていただけるかと思います。

 以下は、調整法の部分だけ抜き取ってお話します。

5.コミュ障感覚の調整法

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 正方形を言葉で説明せよ。ただし、以下の3つのルールを守ること。【1】なるべく、算数や数学の用語を使わないで説明すること。
【2】なるべく、短い言葉で説明すること。
【3】なるべく、正方形を知らない人が、正方形をイメージできるように説明すること。

【1】なるべく算数や数学の用語を使わないで説明すること。
 これは、自分の知ってる言葉の中で、且つ、誰でも知っている言葉を選択する感覚を作ります。

【2】なるべく短い言葉で説明すること。
 これは、相手に伝えたい事を、コンパクトにまとめる感覚を作ります。

【3】正方形を知らない人が正方形をイメージできるように説明すること。
 これは、相手の姿や像を意識する感覚をつくります。 

 

【1】【2】【3】の感覚精度を高め、自分が作れる最高の回答文を作る為には、自分の事だけではなく、普段から、周囲の状況や行き交っている言葉を意識している事が求められると思います。文章を作るのに苦労した、上手く作れなかったという人でも、自分以外の周囲の状態に詳しければ、適当な言葉を絞り込む事ができたと思います。

上記3種の感覚を意識し続けるだけで、意識は自然と周囲の状況を捉えようとするのです。加えて、言葉作りが上手になっていくのです。 

ここまでできていれば、その時点でもう「場の空気」や「場の流れ」に、加わっている形と言えます。しばらくその関係が適切に維持できれば、『リアルタイムライン(現実のタイムライン)』も感じ取れるようになります。
そこがゴールです。 

 この調整法を三行でまとめると、

・回答文を作る工程を通して、言葉を作る際に求められる感覚を認識する

・同様の問題を繰り返し行って癖として定着させ、自分の通常感覚にする

周囲の流れに常時加わっている状態を維持する

 という方法です。

 性格や価値観の違いで済めばいいですが、職場のコミュニケーションや業務の進行に影響があるならなんとかしなきゃいけません。ただ、個性の問題が関わってくる為、コミュ障ではない状態を指し示すことが難しいので、「その場の状況や会話の流れに対応した適切な言葉が言える状態」を目標の基準とします。

 自分の言葉で相手を困らせない、相手の言葉で自分が困らない、普段の会話の流れについていけている状態、すなわち「その場のストーリーに参加できている状態」(現実世界のタイムラインに加われている状態)ならば、まぁ良いでしょう。

 toggeterで記事への反応を集めたページがありますので、こちらもぜひお読みくださいね。こちらも、多くの人が納得と共感の声を発信してくださいました。

6.まとめ

 ケアレスミスもコミュ障特徴も、酷いものはここまでしなきゃ変えられないということを念頭におきましょう。注意をされた、怒られた、など、そんな言葉で良くなることはまずありません。一時の間だけ大丈夫になっても、感覚がそのままであれば必ず再発します

 一番いいのは周囲と連携して問題解決に取り組むこと、必要に応じて支援機関のバックアップが得られることです。実際に障害相当であるとなれば、障害としての診断や、障害者手帳の申請、取得、あと、年金や税金など、一生が関わってくることだからです。

 障害の初診日や年金の支払い状況が障害者年金の受給と関わってくることを知っていますか? 発達障害でも障害者年金が受給できる場合があることを知っていますか? 発達障害者が持つ手帳は精神障害者保健福祉手帳であることを知っていますか? 障碍者手帳の申請に数ヵ月かかること、障害者雇用枠での求職活動をするには通常、障害者手帳が必要であることを知っていますか?

 それらを正しく理解して進めていくには、専門士の力が不可欠なのです。

 ただ、今回の記事でお伝えしたような、こういった感覚の調整法は治療法として確立されているわけではありません。私個人が自分の体験を元に話しているだけですので、リアルの世界では基本的に、その特徴はそのままでもできる業務を任されるという方向に話が進むと思います。

 この記事はあくまでも、どうしても自力で何とかしたい人、自力でなんとかしなきゃいけない人に向けた話です。もし自分ではない他の人がそういう境遇に陥って困っているようなら、ぜひこの記事を教えてあげてくださいね。

余談 発達障害の診察を受けたい場合

 自分の特徴が気になるから診察を受けることにした人もいるかと思います。

 ネットで診察してくれる病院を調べるのもいいですが、有名病院は診察の予約で混みあっているので、ハローワークの障害者雇用窓口を頼るのも手です。

 私は31歳の時、自営から就職の道を選んでハローワークに行った際、当時はまだ診断を受けていない状態でしたが、それまでの職歴を伝えたところ、障害者雇用窓口へ案内され、そこの担当者に再診察を提案されました。そして、近くで発達障害の診察を受けているクリニックを紹介してくれました。直接連携をとってるわけではないとのことでしたが、診察の結果などをみて、求職する職場の提案や意見を話してくださいましたので、とても安心感がありました。

 発達障害の当事者会に参加して、当事者の方に診察を受けた病院を聞くのも一つの手ですが、この界隈なぜか診断を出した病院は積極的に教え合わない空気があるので、教えてもらえないかもしれません。

関連で読んでほしい記事

 これまでに自ブログで書いた発達障害や意思疎通に関する記事で、これから社会に出る人が知っておくべき「社会の現状」とも関わりある記事を紹介します。各記事、反応をまとめたtogetterへのリンクも引いてあります。

 特に自分自身を「生き辛い界隈の人」だと思える自覚がある人は、絶対に読んでくださいね! 少しでも上手く生きられるようになろう!