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人は、言葉からは逃げられない。

水野氏がクソバカな理由を3つにまとめた「自己紹介に病気を告知する人たちの境遇を知れ」

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 ついこの間も著名なサッカー選手が似たようなことで話題になっていた気がするんだけど、今回はこの人、水野しずというモデルで漫画家でイラストレーターその他、という人らしい。火元はLINEブログ()。

 自分宛に送られた悩み相談に対する回答と、そのやりとりを引き合いにした自分の考えをかなり汚い言葉で綴っている。この内容はファンなら喜ぶ水野節ってやつなのだろうか? 私にはただクソバカにみえる。

 二度三度、読み返して私が大きく感じたことはこの3つである。

・相談に答えていない

・人からの相談を自己表現に利用

・自己紹介に病気を告知する人たちの境遇を知らない

 一応回答のつもりらしいが、そのわかりにくさは暗号レベルである。

クソバカ1:相談に答えていない

 相談内容と求められた回答ははっきりとしている。

 自分は発達障害と統合失調持ちの障害者であり、芸人を目指していたが現実は甘くなく、今は芸人を諦めたが、仕事は人間関係ですぐにつまづいてしまうという。で、「自分はどうすればいいのか」「アドバイスがほしい」「エールがほしい」ということだ。

 自分の境遇も、求めている回答も明確になっており、とても丁寧でわかりやすい文章である。私が学校の先生なら花丸をつけているところだ。

 相談者は発達障害と統合失調で、今は知的障害の方たちと作業をしている状態のようだが、これだけの文章を作れるようになるまでに、一体どれだけの苦労があったのだろうか。

 

 これに対してこのクソバカ水野が出した回答は、「どうするべきか」というものでもなければ「アドバイス」でもなく、「エール」でもない内容だった。

 回答はこう始まる。

あなたからのメッセージを読んで思ったことは
「この人は自分の目標に対して本気で実現する覚悟があるのだろうか」
ということです。

 聞いた返事に答えていない、それはこの文章の出だしから明らかであり、精神障害者界隈において、最もミスマッチな回答姿勢である。

 その後の文章も何回か読み返したが、どうすればいいのかが明確になっていない。ただただひたすら、相談者の人生と人格を追求(否定)する内容が続く。

 

 水野氏の文章は以下4つの主旨で構成されている。

 まず分析である

・~考え方自体が時代に即していない

・~本業一本という考え方をしている人間はさほど多くはないと思います

・~本当にやりたいわけではないのでは

 次に、自分の分析に基づく提案。

あなたにとっての一つの幸せでは

 そのあとで否定感を伴う追求。

使おうという考えはないのですか?

という考えはお持ちでないのですか

 最後はぶん投げ。

・~早く諦めて幸せになってみてください
・~いやならもう少し周りを見て自分の頭でものを考えろ
・~自己紹介に病気を使うなクソバカ誕生日おめでとう

 

 まるで向精神薬の副作用で攻撃的になってしまった人のように思える話の運び方なのだが、この人は大丈夫だろうか。

 相談者の相談内容を完全無視している。「提案」はしているが、相談の文章に書かれた内容の境遇に基づいたものではなく、自分の分析が基準になっているので意味がない。

 「まず〇〇をしましょう。それは貴方が〇〇で、〇〇だからです。次に〇〇をしましょう。なぜならそれは〇〇だからです。」

 精神障害発達障害界隈の人というのは、これくらい順序だった言い方で、つまり「書いてある通りに読めば理解できる話し方」でなければ理解できない者も少なくない。

 答えられないのであれば、答えられないということを最初に宣言した上での内容が望ましい。そうすれば回答の主旨がわかる。それが不明瞭なままだと、当事者は答えだと思って頑張って読んでしまう。さらに意味が理解できない時は自分のせいと思い込んだり、理解する為に必要以上に時間をかけたりして、疲弊してしまう。

 後述するが、このような意思疎通の点で人間関係のトラブルが絶えない、だから自己紹介時点で病気を告知するのである。

クソバカ2:人からの相談を出汁に自己表現

 回答の後には【関係ない追記(本題)】という項で、「自己紹介に病気を言う人」に対する考え方が荒々しく綴られている。

 内容はさておき、ここに綴られた文章は水野氏の文芸作品であり、記事の流れから言って相談者が出汁に利用されていることは抑えておきたいポイントだと私は思う。 

 はっきり言って、痛々しい。

 以前より相当イラついていたことは伝わってきたし、まぁ、アーティストというものは自己表現したい時にするものだと思うので、そういう意味では「水野しずらしい行動」なのかもしれないが、やはりこの相談とこの記事で発散してしまうことにはざらついたものを感じる。

 キラキラとしたなにかを感じざるを得ない記事であり、肯定的に受け止めた人に対しては感覚の欠如が指摘できる。

クソバカ3:自己紹介に病気を告知する人の境遇を知らない

 あらゆるトラブルを避ける為に、予め告知する。これが先告知する通常の理由だと思う。私もこれについては何年も慎重に考え続けてきた。自分は先告知するべきだと結論付けるまで何年もかかった。その判断が成立するだけの経験は積んできたと自負しているし、この界隈の当事者ならするしないは別にして理解し合える部分だと思うのだが、これについては「同情されたがっている」と思い込みたがる「クソバカ社会人」は少なくない。

 どうやら水野氏もその気があるようだ。

自己紹介で病気を言ってくる奴はマジで何にも考えてないクソバカ。
そんな安易な手法で他人の同情もしくは気をひけるとでも思ってるの?
もしくは同類(違うし)と認識してもらえるとでも思ったか。マヌケもいいとこだ。

 私は先日、勤め先の会社で障害者手帳を所持していることを打ち明けた。ここまで長かった。

 私はクローズで入社しても後から打ち明けるスタンスなのだが、トラブルを起こさず、ちゃんと仕事ができて、周囲から仕事の成果を認められる声が発せられるようになってからオープンにするようにしている。障害を理由に解雇されたら困るし、そんな紛争が起きることをまず避けなければいけない。

 以前の勤め先では、仕事をちゃんと習得する前に先走って同僚に打ち明けたら、「どちらかといえば体育会系」だった先輩が、その時から「甘えている貴様を俺がまともな人間に育ててやる系」のクズパワハラタイプになってしまい、その影響のせいで職場内全体の人間関係が悪くなってしまった。あんな思いはもう嫌だし、そのきっかけになるようなこともしたくない。

 リアルではそのように慎重に判断していることだが、ネットではSNSでもブログでもプロフィール欄にアスペルガーの診断を受けていることを常時明かしている。

 私は発達障害に関心を持っている人と繋がりたいと思っているし、逆にアスペルガータイプが苦手だという人が知らずに自分に声をかけないようにする配慮の意図も込めているし、自分から特徴の説明をするタイミングを作りやすくする為でもあるし、まとめると、周囲の人と適当な距離感を維持することを、少しでもやりやすくする為である。

 この相談者が今回の相談で先告知した理由は、どれだけでも言うことができる。

 まず境遇の規格にあった回答をもらう為であることが考えられる。そこに可も不可もないはずである。障害者であることを想定した上で回答を考えてもらわなければ、自分には適用できない考えなのかもしれないし、相手にも無駄な時間を使わせることになってしまう。複雑な事情を抱えた自分に対して水野氏が少しでも考えやすくなり、的確な答えを用意しやすくする為であり、つまりは自分の為に返答を考えてくれる水野氏の負担を少しでも減らしたいと思う気持ちからである。

 あと著名人へのメール相談なので、チャットのように何度もやりとりできない性質であることを前提に考えれば、一度の情報に詰め込む形になってしまうことは不可抗力ともいえる。

 つまり障害の先告知は会話でトラブルを起こしやすい精神障害者界隈の人たちにとって、相手を困らせない為の「マナー」なのである。もちろん人それぞれなので先告知しない人もいる。自分の特徴と天秤にかければよく、私は知能が足りなさ過ぎて会話で相手を混乱させるので先に言うようにしている。まぁ、相手も障害者ならば事情は通じる、話が伝わりやすいと考え、特に深く考えず自己紹介の時についでに話す感覚である。

 ちなみに今回の水野氏の記事の中には、知識がなければ何のことだかわからない言葉がたくさん書かれている。

  

 ここまでは今までに見聞きした当事者あるあるの主張を参考にして、私が勝手に考えたこの相談者の姿勢だが、この後の文章追記②の内容を読めば、この推測が的を大きく外しているものではなく、相談者の律儀な人格まで窺うことができる。

ただ、しつこくすみませんでした。
くだらない質問も。

ただ、1つ誤解がありまして、

  「すみませんでした。これからもファンでいます」という一文で締めくくられた追加のメールは、自分の書き足らない文章のせいで誤解させてしまったことと、水野氏を不快にさせてしまったことを結び付けた内容だった。

 私のブログ記事を読んでいる人の中には、この会話の流れをみてピンときた人もいるだろう。

 そう、以前の言語認識の記事で書いた「対応型」と「感想型」の違いである。

 今回の記事を読んで、相談者は対応型、水野氏の回答姿勢が感想型、という構図になっていることがわかるだろうか。

・具体的な文章内容で相談をした相談者。

・相談者の文章内容は無視しして回答をした水野氏。

・水野氏の回答内容に対応した文章を返した相談者。

・また相談者の文章内容は無視しして回答をした水野氏。

 相談者の文章の作りは文通型で、水野氏は会話型のように読める。

 

 相談者は夜中の番組を拝見したことがメールを送った理由らしいが、その番組の中では水野氏がこの類の相談に回答が出せる人物に思えたのだろうか。

 水野氏は追記②のメールに対しては、一通目の回答と違い、この記事の本題で見せた姿の荒々しい文体で回答を出したようだ。

 その回答の最後はこの一文で締めくくられている。

マジでクズは言い訳が多いな そんな言い訳で理解できると思ったかこちとら水野しず歴28年だよリアルクズめ

 精神障害者は足りない知能で精いっぱい言葉を作っている。その言葉は言い訳として見られることが多い。当事者はコミュニケーションで相手に負担を強いていることを前提に人と会話をする。だから想定とは違うやりとりに発展した時、それは自分のせいだと条件反射的に思い込んで謝る姿勢をとることがあるのだが、ただ謝っただけではよくないことだと教わるので、事情の説明付きで謝るよう学習するのだ。

 

 私が水野しずというキャラクターを知らないからこう感じるのかもしれないが、もし私が相談者の立場だったら自殺するかもしれない。そうしていたと思える時が私にもあった。

 相談者が「水野100%」の言葉を聞けたことで、喜んでいることを切に願う。