HyogoKurumi.Scribble

言葉は嘘をつきません

自伝:タイトル未定 その1『考える、ができるようになった』

 自伝のタイトルも決めないまま打ち込みを始める。

 どこから書こうかと考えて考えた末、やっぱりここからだよなということで、中学二年生のあの日の出来事から語ろうと思う。

 私の人生の軌道が大きく変わった日。「考える」ができるようになった時のことだ。

 

 学校の教室。国語の時間。いつもの授業。

 私は地獄と化した自分の日常と、小学校からの友達の言動に関する記憶と向き合っていた。それが授業中の過ごし方だった。

 自分に嫌なことばかりしてくるアイツラ。そのアイツラと一緒になって私のことを笑っていた友達。

 私は怒っていた。

 

 ここまではいつもの私。

 でもこの後の私は、いつもの私ではなかった。

 ふと、こう思ったのだ。

(あいつはそんなことする奴じゃないよな)と。

 その次には、こう思った。

(俺に原因があるのか?)と。

 

 次の瞬間だった。

 後頭部の、首からちょっと上のあたりで、何かが頭のてっぺんに向かって流れていったのだ。血の塊が濁流になって突き抜けていったような、その異変は衝撃としてはっきりと感じ取れた。思わず「うわっ」とか声を上げて立ち上がりそうになってしまった。本当に驚いた。

 

 自分の頭になにが起きたのか、あれこれ思っている内に、あることに気が付いた。頭が今までに感じたことのない感覚に包まれていた。一言で言って、「スッキリ」していたのだ。

 頭の中にあるイメージを自らの意思で認識している、という不思議な感覚だった。

 

 私は試しに、頭に向かって四角形をイメージしてみた。するとどうだ、意識した通り、四角形を思い浮かべることができたのだ。その次は、三角形、丸、と、簡単な図形をイメージしてみた。

 全部できた。これを自分の意思でやっていることが、楽しくてたまらなかった。

 

 授業中だから、体はじっとしながら、頭の中だけで興奮していた。

 すごい、なんだこれは。

 頭って、こういう風に使うことができたんだ。

 あぁ、間違いない。きっとこれが、考えるということなんだ!

 叫んでしまいたかった。

 

 次はなにを考えようかと、私はこれからの時間の使い方にわくわくした。

 でも私はすぐに冷静になった。

 そして、とにもかくにもと、自分の今までの言動を、振り返ることにした。

 そうするべきだと思ったのだ。

 

次回へ続く

 

エピソード

  • 中2の時に考えるができるようになった