夜行バスの人々(なろう版)

第10話 ≪ 決別 ≫ 夜行バスの人々(なろう版)

前話 第9話 ≪ 距離感 ≫ 夜行バスの人々(なろう版) 第10話 << 決別 >> 乗客たちは手分けしてブランケットを床に敷き始めた。壁沿いに一枚、一枚と黒い布が並べられる。自分もあそこで横になるのだろうか。そんな咲の不安を他所に、黙り込んでいた顕示はまた…

第9話 ≪ 距離感 ≫ 夜行バスの人々(なろう版)

前話 第8話 ≪ 消滅の定義 ≫ 夜行バスの人々(なろう版) 第9話 << 距離感 >> 顕示と咲は、『竜瓜《りゅうその》サービスエリア』と大きく書かれた看板を目に留めつつ、前を歩く四人に続いて建物の中へ足を進めた。出入口が開放されているせいか、中も十分に…

第8話 ≪ 消滅の定義 ≫ 夜行バスの人々(なろう版)

前話 第7話 ≪ 安全性 ≫ 夜行バスの人々(なろう版) 第8話 << 消滅の定義 >> 「名無しさんっていう人が、たくさん書き込んでいるんですか?」 「いや、それは……名前入力欄を空欄にして書き込めばそう表示されるんだ。だから、誰が書き込んでいるのかわからな…

第7話 ≪ 安全性 ≫ 夜行バスの人々(なろう版)

前話 第6話 ≪ 進展 ≫ 夜行バスの人々(なろう版) 第7話 << 安全性 >> 桑部と向坂を除く他の乗客たちは、ここに来るまで半信半疑だったが、本当に人がいないことに戸惑いを隠せなかった。なにが起きたのか、ここにいたはずの人たちはどこへ行ってしまったか…

第6話 ≪ 進展 ≫ 夜行バスの人々(なろう版)

前話 第5話 ≪ 自己紹介 ≫ 夜行バスの人々(なろう版) 第6話 << 進展 >> バス疲れと寒さ、そして面倒に巻き込まれたという状況が、乗客たちに苛立ちを募らせていた。 「やっぱ冷えますねぇ」 「さみぃー」 「……なにがあったんでしょうね」 「バス会社絶対訴…

第5話 ≪ 自己紹介 ≫ 夜行バスの人々(なろう版)

前話 第4話 ≪ 自己紹介 ≫ 夜行バスの人々(なろう版) 第4話 << 自己紹介 >> 乗客のほとんどは頻りにカーテンを開けて外をみたり、携帯電話でどこかに電話をかけていた。寝ていた者も皆目を覚まし、他人同士の会話も始まった。 「そちらも、誰もでないんです…

第4話 ≪ 自己紹介 ≫ 夜行バスの人々(なろう版)

前話 第3話 ≪ 桑部と向坂 ≫ 夜行バスの人々(なろう版) 第4話 << 自己紹介 >> プルルルルル プルルルルル――ガチャ 十回ほどコール音を鳴らしたところで、顕示は電話を切った。 今度は別の番号を押して電話をかけてみる。 ……プルルルル プルルルル………… やは…

第3話 ≪ 桑部と向坂 ≫ 夜行バスの人々(なろう版)

前話 第2話 ≪ 異変 ≫ 夜行バスの人々(なろう版) 第3話 << 桑部と向坂 >> 「ここ……誰もいないんでしょうか……」 「……んな馬鹿なことあるかよ」 向坂《さきさか》の言葉に、桑部《くわべ》は否定を返したが、この状況には確かな疑いを持つことができた。 桑部…

第2話 ≪ 異変 ≫ 夜行バスの人々(なろう版)

前話 第1話 ≪ 出発 ≫ 夜行バスの人々(なろう版) 第2話 << 異変 >> 十二月十六日 午後一時三十三分 バスは静岡県にある『竜瓜《りゅうその》サービスエリア』に到着した。ほぼ予定通りの時刻だった。『竜瓜山』という山中に位置するこのサービスエリアは、…

第1話 ≪ 出発 ≫ 夜行バスの人々(なろう版)

第1話 << 出発 >> 新宿駅を正面に構えるAビルの玄関付近では、夜行バスの係員が忙しなく受付に勤しんでいた。足早に家路を急ぐ人々と車道を走る車の喧騒が行き交う中、乗客たちは寒さを堪えながらバスの到着を待っていた。 鮎山《あゆやま》顕示《けんじ》…

『夜行バスの人々』(なろう版)掲載します。

7年くらい前に『小説家になろう』(https://syosetu.com/)というサイトで連載していた「夜行バスの人々」という小説をブログに掲載することにしました。 現在Amazonで販売している「夜行バスの人々」の前身にあたる作品であり、私が初めてなろうにアップし…