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言葉は嘘をつきません

【2020年版】発達障害特性の説明その2:発達障害の境遇

前回:【2020年版】発達障害特性の説明その1:「シラフの意識」と「酔い潰れた脳」の組み合わせ

 

お断り

 本記事の内容は、巷の解説で見られるようなオブラートに包んだ優しい説明ではなく、実態を基準に考えたい人向けの内容です。血も涙もない内容ですので、精神面が弱っているなど感情に左右されている状態の人は読む時を改めていただくか、気を付けてお読みください。吐き気や頭痛など心身の変調を感じた際は読むのを中断してください。

 

 

 その2では、発達障害者の境遇についてお話しします。その1でお話しした下記ポイントを頭の背景に置きながらお読みください。

  • 意識は脳の依存的働きにより形成されたもの
  • 意識の中には自我と同化している脳の衝動、偽自我がある
  • 偽自我は誰の脳にも生じているが、発達障害はその偽自我の働きが強すぎる
  • 発達障害はシラフの意識と酔い潰れた脳の組み合わせ
  • 自分がしたようでそうではない違和感

 

 

発達障害の境遇の考え方

 想定する当時者のコンディションは、『意識はシラフのまま、そのバックボーンとなる脳は酔い潰れたような状態であり、その意識と脳の組み合わせには無自覚である』とします。

 そんな状態のままこの社会で生きた場合どうなるか? というイメージから想像できるその人の境遇が、発達障害の日常に相当します。

 

言葉や会話

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 たぶんその人は普通の様子に見えて、その場にそぐわないことを言ったり、周囲の人の気分や調子のことを考えていないような言葉を言ってしまうと思います。相手を怒らせたり悲しませたり、失礼な失言をしてしまってもおかしくないでしょう。

 言ってしまった時は自覚できなかったけど、後で思い至って反省したり、他人からの注意で気づくパターンもよくあると思います。「わかっていたのになぜあんなことを言ってしまったのか」と、困惑と反省を繰り返す日もあるでしょう。そういう体験を繰り返すうちに、無口になったり塞ぎ込んでしまう人もいるでしょう。

 逆に、口を開けば相手を笑わすようなことばかり言う人、高飛車な振る舞いで話す人、何が楽しいのかいつもウキウキとした人もいるでしょう。そういう人は周りから指摘を受けても、まるでその言及を避けるように冗談を言ったりして誤魔化すかもしれません。

 

行動や感覚

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 たぶんその人は普通の様子に見えて、周りと違う行動をとったり、自分のことしかしなかったり、何も考えずに動いてるだけのように見えると思います。どこでなにをしていても目立ってしまうでしょう。

 協調性を意識した上でその場その時に必要なことを遂行する為には、常に考えて行動しなければなりません。そう意識すればするほど周りからずれていくわけですが、そうするしか術がありません。自分のことで精一杯ですが、それ故に周りを手伝わずに自分のことしかやらず、指示されたことしかしない人という印象を持たれやすいです。

 逆に周りに合わせることを放棄して、自分の衝動や感情に逆らわず、自分本位に行動するタイプもいます。そういう人の中には起業を選択する人もいます。

 力加減の調整が下手な人が多く、常に体の動作を意識していないと、手に持っていたものを急に落としてしまったり、ちょっと動くだけでも体のどこかが当たって物を壊してしまうことが頻発します。

 

思考と記憶

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 たぶんその人は普通の様子に見えて、衝動や感情に影響された思考にいつも振り回されているでしょう。常に何かしら頭に浮かんでいて、それについて考えています。社会性や協調性などは知識としてわかっていても、それを自分の自然体として反映させることが苦手です。

 関心が偏りやすく、一度気に入るとそればかりに執着してしまいます。ある分野において博士のように詳しくなる当事者がいる一方で、ギャンブルなどの依存症にも陥ってしまう人もいます。

 記憶は曖昧になりやすく、特に部分的な抜け落ちが酷いです。会話の内容や仕事の指示において細部をよく忘れます。「聞いたけど忘れた」と認識できればむしろいい方で、そもそもその情報を聞いたことすら覚えていない時もあるでしょう。物もよく無くします。

 

生活と健康

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 たぶんその人は普通の様子に見えて、生活空間と心身のメンテナンスができないでしょう。部屋の掃除やスケジュール管理、毎日の習慣なども失念しがちです。掃除は整理整頓された状態がイメージできず、どこから手を付けていいのかもわかりません。仕事で使う書類などの管理なども苦手で、ぐちゃぐちゃです。スケジュールは、休日を設けるなど自分に無理のない組み立てができていなかったり、ブッキングしたりしてしまいます。健康管理も苦手で、栄養バランスを気にした食生活や運動などの習慣づけがなかなかできません。

 ありのまま生きることにしたタイプの中には、そういった日常の細々としたメンテを人任せにするタイプもいます。

 

自分(脳)に振り回される

 発達障害の話でよく話題に挙がる症状のいくつかを例にしました。もちろんこれだけってわけじゃないんですが、定番の特徴は書いていたらキリがないのでここまでにしておきます。

 

 例に挙げた症状は、

  • 酔っぱらっている人の様子
  • 酔っぱらたった状態でそれをやったら起きること
  • 酔っ払ってる時の感情や思考

 から連想できることだと思います。

 

 同時に、発達障害者がよく主張する生きづらさや症状でもありますよね。当事者の方は、『自分の脳はなぜかいつも酔っ払っている』と想像してみてください。どの特徴が目立って出るかは人それぞれですが、一緒に働いたり暮らしたりするとなると工夫が必要です。

 

 お酒に酔うとアルコールの影響で自分の調子が変わります。酔い方次第ですが、この記事の言い方で言えば、「意思の基準が、社会性を担当する〝静的な意識〟から、衝動や感情で反応する〝動的な脳〟の方に移る」ということです。それは自分の意識であると同時に、脳の影響を受けている状態だと言えます。そういう時の言動や思考を「100%自分の意識です」とは言いません。「お酒の影響がありました」と認識するのが普通です。

 発達障害者の状態もそういう風にとらえることができます。何らかの影響で脳の反応が強まっていて、それが言動や思考などあらゆる面で影響しているわけです。その1でお話しした偽自我のことです。

 お酒の場合はいつかは酔いが覚めるので、アルコールの影響下にあった状況を振り返ることでいつもと違う自分を知ることができます。しかし発達障害者の場合は困ったことに、お酒の例えで言うところの「酔いが覚める」という状態になれないので、「平常時ではない自分」というものがわかりません。脳の影響を受けている状態こそが平常時であり、意識に形成された社会性や脳からの衝動も、ごっちゃになった認識のまま生きています。発達障害者は、シラフの状態を知らないまま生きていくのです。

 

 そういう偽自我の影響に逆らわず生きることにした人のことはさておき、多くの当事者は「自分のおかしさ」を自覚し、周りに迷惑をかけないよう普通を意識して気を付けながら生きているわけですが、気をつけていてもどうにもなりません。発達障害は目に見えないとよく言われますが、実態としては〝隠せない〟が正しいです。

 そんな状態で活動すれば色々やらかしてしまうにきまっていますが、それも全て自分が原因であり自分の責任であると、その現実を受け入れながら生きていくしかないのです。

 

発達障害は依存症の一種

 その1では、意識(自我)は脳の依存的働きによって形成されたものであり、自我とは依存症の副産物であるとお話ししました。そして発達障害症状の元凶とした「偽自我」のことは、強すぎる脳の衝動性であるとお話ししました。

 このことから、発達障害は依存症の類であると考えることができます。

 

依存症は衝動性の裏で麻痺を起こす

 依存症の症状は、「〇〇がやりたい」といった衝動性だけではなく、その衝動が強まっていることにより働くなる感覚があり、つまり依存症とは「麻痺」の性質も有するわけです。

 例えばギャンブルがやりたい衝動に襲われている時は、生活バランスを考える感覚が働かなくなります。他、「ミスをしてはいけない」と意識しているせいで、視界に入っているはずの手元の状態を五感が捉えておらず、結局ミスしてしまっているということがあります。

 自他の区別もつかなくなります。脳の反応が基準となる偽自我が強すぎて、社会性を基準に考える自我が弱くなるせいです。場の空気や相手の感情、都合を無視した言動をしてしまったり、仕事の話をしていても、相手の時間やお金までも、自分の都合で考えるようになります。

 

 このように依存症は、衝動性と麻痺の両面から人生を壊してきます。発達障害者も強まる感覚と弱まる感覚の板挟みの中で生きていると言えますよね。この「衝動」の裏で起きている「麻痺」の面をとらえることは発達障害症状を解明する上でとても重要な部分です。

 

 

 

普通の人と発達障害者の境界線

 発達障害を依存症に置き換えることで、発達障害の発症フローを普通の人との関係性を含めて考えることができるようになります。

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 詳細は次回その3でお話しします。 

 

 その3ではこの境遇の話を背景として、発達障害を改善させる方法と、壁になることをお話ししようと思います。

 読了ありがとうございました。

 

関連情報

その3

 

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